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歯石・歯垢(プラーク)

歯垢や歯石をきれいにして歯を大切に

歯垢や歯石をきれいにして歯を大切に

食事をしてしばらく時間が経つと、口の中がネバネバしたような気持ち悪さを感じることがあります。
歯を磨くと口の中はすっきり、歯の表面を指でこするとキュキュっと音がするようにツルっとした感覚になります。

何気ない日常の一幕ですが、虫歯や歯周病を知るためには非常に重要なポイントなのです。

どうして歯はネバネバしてくるのでしょうか。
なぜネバネバする必要があるのでしょうか。

歯垢(プラーク)と歯石、そして虫歯と歯周病。
これらには非常に深い関係性がありました。

バクテリアの生存競争と虫歯、歯周病の仕組み……そして人間の唾液が持つ力。
口の中という舞台では一体何が起こっているのでしょうか。

目には見えないバクテリアの生態を少しだけ眺めてみましょう。
それはきっと虫歯や歯周病の予防への意識につながると思います。

目次

歯垢(プラーク)や歯石がつきやすい状況

毎日の歯みがきは虫歯予防や歯周病予防に大切です。
逆に、プラークや歯石が多いということは、虫歯や歯周病につながりやすいともいえます。

まずはプラークや歯石がつきやすいケースについてご紹介します。

  • 歯みがきの頻度が少ない
  • 正しい歯みがきができていない
  • 甘い物をよく食べる
  • 不規則な間食が多い
  • 口が乾いている(唾液が少ない)
  • 唾液が多い

プラークを知ることでわかる適切なケア方法

プラークは虫歯菌の生存戦略

どうやら口の中にいる虫歯菌などのバクテリアが、虫歯の原因になっているようです。
しかしプラークとは一体何なのか、口の中で何が起こっているのかをみていきましょう。

 

●歯垢(プラーク)とは

プラークは口の中にある糖分(ショ糖)バクテリアの出す酵素によってまとまった物です。
この成分をムタン(グルカン)といって、水あめなどにも似た高分子構造の物質です。

 

プラークはネバネバ

プラークはベタベタ、ネバネバしていて接着剤のように歯にへばりつくことができます。
プラークが歯にくっついて、虫歯菌が成長しやすい環境を整えてしまいます。

虫歯菌は糖分を栄養にして酸を出すので、この酸が歯を溶かす原因につながってしまいます。
これが虫歯の仕組みです。

 

歯にこびりついたプラーク

プラークがしっかり歯にこびりつくと、唾液の流れではビクともしません。
この状態のプラークを除去するためには歯みがきなど大きな力をかけなくてはなりません。

 

●プラーク除去は虫歯対策

プラークの中では、虫歯菌の増殖はさらに勢いを増します。
虫歯菌が増えるには絶好の環境ですので、虫歯を防ぐためにはプラークをいち早く取り除くことが大切です。

 

見えないところにもプラーク

歯と歯の間や、歯と歯ぐきの間など、歯ブラシが届きにくいところは逆にバクテリアにとっては絶好の発育場所です。
見えている部分のプラークだけではなく、すみずみまでバクテリアの住み家を片付けていきましょう。

プラークのネバネバにはバクテリアに好都合な理由がありました。
しかし人間にとっては不都合なので、ネバネバが大きくなる前にいち早く歯みがきで取り除いてしまいましょう。

歯の補修はプラークも補強?

歯は非常に硬く、物をかみ砕くこともできます。
歯の硬い部分は体中にある骨の成分と似ている、リン酸カルシウムという成分が歯の硬さを保っています。

物理的に頑丈な歯も、酸によってダメージを受けてしまいます。
ところがダメージを負っても、人体はいろいろな方法でダメージを補修、修復していきます。
唾液による「歯の再石灰化」もそのひとつで、歯から溶けてしまったリン酸カルシウムを唾液から補う仕組みです。

 

●プラークにリン酸カルシウム

歯の溶けてしまった成分を補う唾液ですが、硬さを与えるこの成分がプラークにも補給されてしまいます。
するとネバネバの状態だったプラークが、歯のようなカチカチの状態へと変化します。

石灰化したプラークのことを「歯石」といいます。

 

●ネバネバとカチカチ

歯石は文字通り石のような硬さなので、歯ブラシで磨いても傷をつけることすら難しくなります。
しかも歯には接着剤のように強く張り付いています。

こうなってしまうと歯科で削り取ってもらう必要が出てきます。

 

●酸性とアルカリ性

唾液のph(酸塩基平衡)によってプラークから歯石への変わりやすさに違いが出てきます。
プラークはだいたい2週間で歯石に変わりますが、しっかりと唾液を循環させることで口の中のphを整えることにもつながります。
一般的には、酸性に傾くと歯からの「脱灰」が進み、アルカリ性に傾くと歯への「再石灰化」が進みます。

 

●場所によって違う歯石

歯の見えている部分には「歯肉縁上歯石」といって、白っぽく柔らかいことが多い歯石ができます。

歯ぐきと歯の間などには「歯肉縁下歯石」という、黒っぽく硬い歯石ができやすいので注意しましょう。

歯石の後ろ側や歯石のさらに上にもプラークは付着します。
つまり歯石を放置しておくと、虫歯や歯周病が進行しやすい状況になってしまいます。

口臭など気になる症状も出やすいので、歯科で定期的に歯石の除去をしましょう。

正しい歯みがきで歯石、歯垢予防

プラークから歯石ができることをお伝えしました。
となれば歯石を防ぐためには、プラークをいち早く除去し続けることが大切になってきます。

正しい歯みがきと毎食後の歯みがき習慣によって、プラークを掃除することはできるといえます。
しかしどれだけ正しい歯みがきを続けても、すべてのプラークを除去したり、歯石を防ぐことはできません。

歯ブラシの届きにくい部分のプラークを完全に除去することは難しいものです。

もちろん、正しい歯みがきによって歯石を防ぐことは大切です。
できてしまった歯石は、一般的には歯科でスケーリングという方法で除去を行います。

気を付けている方であっても、数か月で歯石ができてしまいます。
個人差はありますが、3か月~半年ほどのペースで定期的な受診と、状態確認をしてもらうことをお勧めします。

ご自宅で行えるケアと歯科で行えるケア

プラークと歯石についての関係もだいぶ話が進んできました。
では実際にどのようにケアをすればプラークの除去がしっかりできるのか気になります。

 

●磨きにくい歯の間

歯と歯の間など、歯ブラシが届きにくい部分や隠れている部分では、正しい歯みがきをしてもプラークの除去は50%程度しかできないというデータがあります。

プラークは頑丈にこびりついているうえに、水に溶けない性質があるので、うがいで完全に除去することも難しいのです。

 

●歯間ブラシ

歯ブラシが届きにくい場所を効果的にきれいにするためにも、歯間ブラシやデンタルフロス(糸ようじ)を使いましょう。
これらは溜まりやすいプラークをしっかりと掃除できますが、力を入れ過ぎて歯ぐきを傷つけないように注意が必要です。

 

●ホームケアとプロフェッショナルケア

歯みがきの習慣や歯間ブラシなどを使う口のケアのことを、「ホームケア」といいます。
しかしホームケアを頑張ったとしても、歯石を100%防ぐことはできません。

歯科で確認をしてもらい、正しい掃除方法の指導や歯石の除去などを受けることを「プロフェッショナルケア」といいます。

ホームケアとプロフェッショナルケアを並行することが大切です。
定期的に歯科に通うことで歯石予防や虫歯予防、そして歯周病の予防につなげましょう。

健やかな歯でおいしい食事を長く楽しむためにも、しっかりとしたケアを忘れずに。

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